〜かくしてダースベイダーは誕生し、タトゥイーンに昇る双子の太陽が、新たなる希望の幕開けを告げる。広大な宇宙に夜の帳が降りても、いつかは夜明けが来るように。陽は沈み、陽はまた昇る。それは誰にも止められない。〜

6月25日先々行上映、1回目と2回目、プレミアシート中央で見ました(^^)。
SW他5作と比較して、最も完成度の高い傑作だと思います。出だしから結末まで終始休むことなく観客の目を釘付けにする素晴らしい映画でした。
話は濃密で、かつこれでもかこれでもかという訴求力があり、人物の激情と世界の激動を映す映像に圧倒させられます。映像はどこかピータージャクソンのLOTRに似た既視感はありましたが、究められた壮大な悲劇は多作品の追随を許さぬ圧巻でした。
実際「王の帰還」の先行上映と比較しても、上映中、誰一人声を挙げるでもなく、水を打ったように終始シーンと静まりかえった館内は異様でした。終了後、エンドロールが終わり光が灯っても、誰一人言葉もなく、無言で整然と席を立ち出口へ流れる姿は本当に異様@@;。
そう、ファンなら誰しもが知りたかった結末、待望のパズルの最後のピースがはまる瞬間、自由と正義の敗北の瞬間を覚悟の上で観客はここに来ていながら、けれどあまりの悲劇に言葉もないって感じでした。
以下ネタバレ少々あり
○完膚無きまで悲劇
「王の帰還」と比べて、見に来ている子供の数が少ないせいもあるでしょうが、1号曰く、「王の帰還」や「世にも不幸な物語」は、エピソード3に比べたら、全然たいした悲劇ではないと、その重さを言葉少なに語ります。アナキンがかわいそう過ぎると。
「もしハリーポッターの生き残った男の子の前段、ヴォルデモートの暗黒支配を描いたら、それはそれで酷い話になるんだよね」と彼女なりに納得しようとはしてました。
EP3はPG13、6歳以下の子供には見せたいとは思わないというルーカスの言葉は誠実です。もちろん予想通りグロくはないし血しぶきが飛んだりもしないですが、なんと言っても善良な英雄が悪に堕落し、虐殺に手を染めていく哀れな様を、ごまかしもぼやかしもなく緻密なストーリー構成で描かれていますので、抗いがたい敗北感があります。
なので、これまでのSWシリーズのような安易な気持ちでは観賞できない作品であることは確かです。
シリーズの集大成で完成度も文芸的価値も高いと思えますが、娯楽としてはやっぱりEP5とEP2が私は好きです。(先を想像する楽しさがあるせいもあって)
EP3はあまりに納得いく悲劇であっただけにフォロウしようのない物語の隙の無さ、もはやこの悲劇をそのまま受け入れるしかないという完膚無きまでに、スクリーンの前に打ちのめされた気分になるのです。
EP3はシェイクスピアの悲劇によく似ています。アナキンは、「ロミオとジュリエット」のロミオのように愛ゆえの愚かさが、悲劇を呼んだと言えます。けれどシェイクスピアの4大悲劇(ハムレット、オセロー、マクベス、リア王)と比較してもより悲劇と私は感じました。なぜなら、狂気も死もアナキンを精神の地獄から解放してはくれなかったからです。
私はEP1以降、すっかりアナキンに感情移入しているので、特に強く悲劇と主観的に感じているだけかも知れません。この後EP4で宇宙に「新たなる希望」が訪れ、EP6で息子の愛でベイダー卿はアナキンに戻り、安らかな最期を得られるといくら頭でわかっていても、当分浮上できそうにない気分なのです。
この感想を書き終えて自分の感情を整理してちょっと時間を置いたら、あるいはこの沈鬱な気持ちは消えるかもしれませんが。
それでも、これを世紀を代表する傑作映画であると私は思うので、是非多くの人にこの悲劇を感じて欲しいと思います。
どんな風に民主主義は途絶え自由と人間性が奪われっていったのか、理想を求める善良な若者がなぜそれまでの価値観を見失い、正義を騙る悪の前に膝を屈したのか、見事に描かれています。
歴史映画ではなくSFの娯楽でフィクションだからこそ、広い層に伝わる真実がそこにあるのだと思います。。

うちのサイトにしては珍しく25日のTBこれでもすごく多いんです〜(感激)
だけど自分の感想書く前に人様の読むのはどうも躊躇しちゃうんタチなんで、今夜頑張って思いつく分を書いてます。
まだ先行上映の段階で、ネタバレ感想はいくら何でも早くて悪いかなと思ってましたが、ネットの流れについていって、情報を見始めるためには、遠慮なく感想強引にまとめました。(それも鬱気分に逆らって)
これアップしたら、ネット(TB頂いたサイトの感想)や雑誌、小説を晴れて読めるぞーーー!
ちなみに私はまだ、パンフレット以外、一切何も情報を見てないし、旧作の復習もしないでEP3を見ましたが、一発でよくわかる内容でした。
先入観や過去の考察をも忘れて映画単体として、この作品に向き合えて良かったと思ってます(^^)。
付記
※PG13指定と上記書きましたが、シビアな内容で子供にとっての娯楽性が低いという心構えがあらかじめあれば、子供に見せても問題ないと思います。価値観が極めて全うな作品ですから(^^)。
