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ログハウス

最近のメインはライブ鑑賞記。他に映画、書籍、TVの感想や家族の話題、日々心に浮かんだことを徒然に綴ってます。

映画「ドライブ・マイ・カー」感想 ★★★☆

Posted by ふざけおに on   0 comments   0 trackback

主人と30回目の結婚記念日だった気がする翌日、なんと20年ぶり位に二人で同じ映画見ました。
アカデミー賞候補の話題作らしいと旦那が言うので。アニメ以外邦画はほとんど見ない私は一切事前情報評判見ないで鑑賞。
初めて行くシネコンに迷いながらたどり着くと、なんといつの間にか夫婦割とかシニア割の対象になってることにびっくり。1100円で見られるんだね。そう言われれば最近映画館来てなかったんだ。4月には「ファンタスティックビースト」に行くつもりです。
そういう系統が好きな私は、この作品、最初の30分でテレビならチャンネル変えてるところです。
原作が村上春樹さんと直前にわかって、ああ、この感じやっぱりなあ。「ノルウェーの森」途中で完読挫折したことを思い出しました。映画館だから最後まで見るしかないわ、と苦笑 しながら見ました。
「鉄道屋」とか地味映画好きな旦那もまさかこんな内容とは思ってないだろうなあ、結婚記念日の夫婦で見るにはなかなか微妙な映画だわ。
でも朝ドラはまってる私は、役者さんが「おかえりモネ」で朝岡さん役の人が主演で、「カムカムエブリバディ」の一恵さん役の人がヒロインだったのでそこに感情移入の糸口ありました。
更に広島に舞台が移ってからの展開は、チェイホフの「ワーニャおじさん」の多国籍言語舞台のシーンとのシンクロに見ごたえありました。
韓国俳優さんの二人がやはり上手いです。この二人が登場してから、一気に画面に清風が吹いた感じがしました。
そして、広島芸術会館の女性職員さんの演技が光ってました。映画の演技、劇中劇の演技、の二つだけでも十分見ごたえあるのに、さらに職員の素人らしい原稿を読んでる演技がドキュメンタリーのようで、ダイナミックな表情で演技する外国人と対照的に、日本人の能面のような演技の妙味を感じました。
派手さはないけど、人間の陰影を描き出す良い映画だって思いました。

映画館出て、主人と最初に話したのは、「新車買って、広島から新潟経由で北海道までドライブしようよー」でした(笑)


以下ネタバレ感想です。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

〇人格解離
妻がセックスのエクスタシーに達すると物語を語りだし、それを元にシナリオライターとして活躍してるという・・・へええ~。そんなことあるの~~??それもなんつーエグい物語・・・
TBSドラマ「妻、小学生」の、死んだ妻が小学生になって現れるってのに全然嘘っぽさは感じないのに、これにはリアリティない気がしてちょっと引きしましたね(^^;

ヒロインを虐待する母親が解離症状だったのと同じで、主人公の妻は子供を亡くしたことに起因し心を病んでしまったようです。それで夫を心から愛しながらも、セックス相手を求める不貞行為に溺れたと。それを主人公は知っていて、妻も夫にばれていることを知りながら、お互い胸にそれを秘めたまま表面的には愛に満ちた幸せな夫婦生活を送ってたと。
やがて、妻が全てを正直に話そうとしたと思われる夜、彼女は急逝してしまい、決して不義を責めることなかった主人公は、事実に向き合えなかった自分の弱さを後悔します。けれど「ワーニャおじさん」のソーニャのような存在に出会って、苦悩しながらも生き続けることを決意するという・・・、
話としてはピュアなストーリーだと思いますよ。活字で読む分には(日常会話としては長すぎる台詞も)、訴求力あるんだと思います。でも映像にすると、エキセントリックで、淫靡に感じちゃうのは、私が保守的おばちゃんだからでしょう。
一方、多国籍言語でのチェイホフの劇中劇と、主人公の苦悩がシンクロしてるシーンを視覚聴覚で味わえるのは、映像ならではだと思いました。

旦那は「世の夫婦はこんなにやってるのかー@@」とカルチャーショック受けてました(笑)。うちは30年で3回だったもんね。(おい)

〇ざらつきと清爽
妻亡き後、広島での展開はそれまでのどろどろが一掃されたようで良いなって思ったら、不倫相手がオーデションを受けに来て、主人公が採用してしまうという@@;
純粋に役者としての才能を買ったのか・・・・?
彼から会食の誘いを受け、結局妻との不倫関係であること、主人公が知らない彼女のことを聞くことになってて、なんだかなあ・・・・@@;
妻の不倫相手を仕事相手に選ぶかなあ~。仮に選んだとして、私的な交流する気になるかなあ~。ざらっとします。というかどろどろ~。
そこを浄化するのが、手話の韓国女優さんの清涼感。チェイホフの作品とシンクロして感動的です。
彼にとっては同じ傷を持つドライバー、死んだ娘と同じ年の女性が彼にとってはソーニャだったんでしょう。
幼い子供を亡くした夫婦が、その後の家庭生活の平常を生きるのがどんなにつらいか、想像してしまいます。更に妻とも悔いの残る死別をしたわけですから。

人は喩えようのない苦悩を抱えながら、死ぬまで日常を生きていくもので、それを能動的に受け入れることの意義を感じる作品でした。

今日、アカデミー賞発表だそうです。受賞するといいですね!

主人と去年の夏、仙台から秋田回って神奈川まで、3人の子と一人の孫見回りに2日かけて「ドライブマイカー」した話で夕食は盛り上がりました。あれは今から思うと、子離れの儀式だったね。
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