僕が泣けたのは~SWEP3「シスの復讐」、2号の感想
2号(小6)が待ちに待ったSWEP3、将棋大会も終わった今週のレディスディ、2号と3号連れて吹き替え版を見に行きました。私はこれで7回目になります(^^;。
2号は既にPS2のゲーム「シスの復讐」を完全にクリアしているし、先はだいたいわかってるようです。ゲームのストーリーの感想は、「アナキンは本当に悪い奴だ。オビワンは最強。」と。
ゲームの筋にはパドメは一切関わらないので、この子といえども映画を観たら少しはアナキンに同情してくれるだろうと、ちょっと期待して連れて行きました。
映画というといつもアクションシーン以外は退屈そうにポップコーン食べてる2号も、今回ばかりはろくに食べる間もないほどエキサイティングだったようで、中盤までは身を乗りだし目を輝かせて観てました。
そして終盤、、、なんと2号が泣いてるではありませんか。。
ああ、私が好きなSWに息子が感動して泣いてくれてる、この感激に、つい私ももらい泣き;;;(1号は全然泣かなかったんだよね)
映画の怒濤の悲劇ムスタファーでのアナキンとパドメ、オビワンとアナキンに初めて涙しましたよ~我が子がこの悲劇を痛む気持ちを想像すると余計に泣けましたよ。ルーカス、我が子に感動をありがとうって気分。
終演後、全然涙流さずにどよーんとした気分だった1号(Hちゃんもだったな)は具合悪そうにぐったりしてたのとは正反対に、映画館では涙していた2号は出る時はさばさばした顔で、「悲しい話だけど今までで一番面白かった。エピソード3が一番好きだな、またS君と見に来ていい?」
○僕が泣けたシーン
「感動してたでしょ?泣いてたから。」
「うん、まあね」と照れをごまかす2号。
「アナキンがダースベイダーになって叫んだところ、かわいそうだったでしょ?」と確信をこめて聞くと、そんなことあるかいと言わんばかりに「あの格好で叫ばれても全然説得力がないよ」と。
「??え?でもアナキンがかわいそうだと思ったでしょう?」
「別に、、、まあ、少しはかわいそうかもしれないけど、でもあいつとんでもなく悪い奴だって、ゲームよりひでえ奴だと思った。」
「じゃあ、あんたなんで泣いたの?」
決まってるじゃないかと言わんばかりに、「ジェダイ聖堂で、子供が殺されたからだよ。すごくかわいそうで泣けた。オビワンがベイダーを倒してくれたから、良かったけど。」
絶句・・・・・
ホント、息子の存在は親にいろんなことを教えてくれますな(^^;<ルーカス&アナキン
○母と息子の論争
帰りにファーストフードを食べながら、大論戦。
母:「アナキンはパドメを救うために、ダークサイドに行ったのにどうして悪い奴なわけ?」
息子:「アナキンは選ばれし者なんだから、シスを倒さないといけないのに、ダークサイド堕ちてみんなが迷惑したんだ。ジェダイも共和国も滅ぼしてしまったんだ。」
母:「あんたEP6観たでしょ。最終的にアナキンが皇帝を倒したんだよ。SWはアナキンの物語なんだよ」
息子:「皇帝を倒したのは、ルークがベイダーを改心させたからだよ。ルークに言われてやっとベイダーが悪かったことを反省したからで、ルークのおかげだよ。主人公はアナキンじゃないよ、オビワンの物語だよ。」
母:「パドメとアナキンがいなかったらルークは生まれてないんだよ」
息子:「だから、アナキンはパルパティーンがシスだとわかった時に、議長を倒しておけば、みんなが仲良く幸せに暮らせたんだよ。もう少しでメイスが議長を倒すところを邪魔して、メイスがかわいそうだよ。」
母:「アナキンはルークやレイアも助けたかったから、議長を殺せなかったんだよ」
息子:「ダークサイドに行ったら悪なんだよ。アナキンは罪もない小さい子まで殺したから悪い奴だよ。だからEP3の後もダースベイダーはずっと悪だったじゃないか。」
母:「じゃあさ。例えばパパやママだったら、2号のためなら、ダークサイドに堕ちると思うし、ダークサイドからも帰還すると思うよ。そのパパやママを悪だってあんたは言えるわけ?」
息子:「どうしてそういう話になるの?パパやママはジェダイじゃないだろ。アナキンはジェダイなんだよ。選ばれし者なんだよ!」
母:「アナキンにその自覚はないでしょう!」
息子:「自覚がないからアナキンはダメなんだよ、無責任だよ!」
カンカンカン♪、ゴングで論争に終止符が打たれました。
旦那に「あんたの息子はこんな浅い理解でいいの?」と聞いたら、
2号に向かって「お前は正しい。You were right,my son」とベイダーみたいに言うのだった。
「2号の、子供が殺されてかわいそうだという感想は、その時点で極めて正しいじゃないか。ベイダーは悪いことをしたから罰せられたという、この映画の意図通りに受け止めてるんだよ。」
まあ確かにベイダーをかっこいいと言わないだけまともというか、子供らしいというか。。。
結局、2号は恋愛経験がないし守るべき特定の対象を持ったことがないから、アナキンの感情を理解できないだろうし、彼の問題が自分とは遠いことに思えるのでしょう。
一方、1号は自分がアナキンのように、周囲に認めてもらえない辛さがわかる思春期に突入してるし、EP1の小さい頃のアナキンに感情移入してたし、私やHちゃんは恋愛にのめり込む困った性格だったりするから、アナキンに共感してしまって落ち込むのでしょうね(笑)。
○ライトセーバーは僕の命。I can't live without a lightsaber.
今回のオビワンVSアナキンのライトセーバー戦に大満足の2号。
オビワンのライトセーバーを買ってあげました。もう喜んでしまって寝る時も一緒、外出する時も一緒。
「さてはお前、ライトセーバーなしには生きていけないだろう?」と私が聞くと、「うん!!」と元気の良い返事。
「あはは、それじゃ、アナキンと同じだな。武器を捨てられない奴はダークサイドに堕ちる運命にあるのだ。」
私としてはアナキンのセーバーが欲しかったのですが、売ってなかったです。売り切れたのだろうと私は思うのですが、2号はアナキンはセーバーを悪いことに使ったから、最初からメーカーが玩具として作らなかったんだろうと言ってます・・・・まさか~
○最強のジェダイ
「オビワンは最強だね。オビワンなら皇帝を倒せたはずだと思うよ。だって皇帝より強いアナキンをオビワンが倒したんだからね。ヨーダはオビワンにアナキンを倒せ、皇帝はお前には無理だって言ったけど、ヨーダがアナキンを倒す自信なかったからオビワンを向かわせたんでないかな」と、得意げに話す2号。「お言葉ながら、アナキンはオビワンを何度も助けてるんだけど・・」「オビワンだってアナキンをもっと助けたことあると思う。それにアナキンに教えたのはオビワンなんだぞ!オビワンはかっこいいんだぞ!」
はあ、そうですかってな気分(笑)それは確かにかっこ良かったよ。ユアンマクレガーの誠実そうな瞳が、いっそう悲壮感を強めてましたよね。
母:「オビワンがアナキンを殺してしまわなかったのは何故?」
2号:「かわいそうだからだろう」(←ジェダイの掟だからだ)
母:「じゃあ、アナキンを助けなかったのは何故?」
2号:「ジェダイがシスを助けるわけにいかないからだろう」ピンポーン、妙にここだけ正確に読んでるなあーー;
映画観る前は、グリーバス将軍とオビワンの対決を一番楽しみにしてた2号。実際観た感想は、「グリーバス、ショボすぎ。あんな銃でバシュンであっけなくやられちまうなんて雑魚じゃん~(笑)。」
彼がオビワンの次に注目してたジェダイマスターは「水中星人」キット・フィストー。
母:「水中星人だってあっさり皇帝にやられたじゃん」
2号:「何を言う!水中星人は、他の瞬殺された奴らと違って、ちゃんと3秒くらい戦ったんだ!偉いんだぞ!」
はあ、そうですか。。。。@@
息子を持ってしみじみ思う男の子の観点の相違。スターウォーズが好きなのに観てるところが全然違うんだよね。男の子は感じ方は違うって実感できるから、息子は持ってみるもんですな<ルーカス。
オビワン、大好き!の2号です。
○スターウオーズで好きなシリーズ
コアなファン投票だと、EP5、EP4、EP3、EP6、EP2、EP1の順だそうですが
我が家の2号の場合、EP3、EP2、EP6、EP1、EP5、EP4の順。ポイントはライトセーバー戦のかっこよさでしょうな。
EP3のアクションが別格に好きなようで、ついでEP2、この二つは特にライトセーバー戦の迫力、CGの派手なアクション映像が好きそうです。
1号(中1)の場合、EP1、EP6、EP4、EP2、EP5、EP3の順。
EP1はジャージャー、アナキン少年、アミダラ女王のファンタジームードが大好きだから。次がEP6のイゥオークアドベンチャーが好きで、この2作は別格なようです。続いてEP4、EP2の順。EP5とEP3は暗いし楽しめるマスコットキャラがいないので面白くないのだそうです。特にEP3は最悪だと言ってますね(^^;。
彼女の評価ポイントは、マスコットキャラの存在、ユーモア度とハッピーエンドかどうかが重要なようで。
私は、EP3が最高傑作だと思うし、心情的にも最高に好きになって来ました。続いてEP2、EP5、EP6の順。ややおいて、EP1とEP4ですね。ズバリポイントは悲劇性に尽きますな(笑)。EP1と4は、出だしの限界で人間関係の情報量が少ないので深読みできないのと、すっきり終わるエンタメ性が、心にひっかかる部分を薄くしてるからですね。
その点、なんだかんだと深読みできるのがEP2と5。一番はまりまくった気がします。3と6は集大成の〆の感動を得られるのが良いですね。
ちなみに今も昔もドロイドやクリチャー、トルーパーの類には、私は興味がないのですが、子供がそういうのが好きなので、その感性が面白いなと思います。だって、私ときたらかっこいい役者さんのドラマパートばかり観てますから(^^;
EP1のアナキン少年は、学生の頃だったら全然興味なかったでしょうが、身近に子供がいるタイミングだったので興味持てました。SWに子供を喜ばす要素があったから、子供と一緒にSWにはまれたし、自分がもう忘れてしまった子供の感性や身近に感じられない男の人の感性を知る上で、すごく良い映画だったなと思います。
自分と違う感性を知ることもまた、楽しからずやなのでした(^^)。
吹き替え版2回目ですが、字幕より情報が多いのでわかりやすいです。
でも気になったのは、、、、
ドゥークーの「高慢も2倍だな」が「鼻をへし折ってやる」に、
オビワンがグリーバスを倒した銃を観て、「非文明的だな」が「こんなもの」になってたので、ちょっとがっかりでした。
あと、浪川大輔君(好きな声優さんなのですが)の吹き替えがちょっとダークに声を作りすぎな感じがすごく気になりました。
EP2の少年らしい感じはよく合ってたし、フロドもすごく良かったので、あの調子でEP3のシスになる前のアナキンは良かったと思うのです、、。
あんなに最初っからワルっぽさを出したら、アナキンの本来的な心の美しさ優しさが見えて来ないので、悪人が本性を出しただけに見えて(うちの2号はそう思ってそうーー;)、善人がダークサイドに堕ちたという衝撃が薄まってしまってる気がします。
アナキンは、それこそ純粋過ぎる理想家だから自分の中に抱える矛盾や曖昧さに耐えきれず両極端に走ってしまうのだと、わかって演じてるかな?心配になりました(^^;。
特に、評議会のオフレコ指令で、議長をスパイしろとオビワンに言われた時の反抗の仕方があれじゃあダークすぎです(デスティニーのシンみたい)。
あの時のアナキンは、人を疑うことが醜いことであるという理想があって、純粋に正義感から怒っているのです。彼は友人を疑ってスパイするなんて卑怯な腹芸ができない曲がったことが嫌いな性格だから、オビワンに反抗したのですよ。むしろあそこはいかにもピュアでまっすぐな若者らしく演じないと・・・
彼に議長のスパイという汚れ役を命ずる評議会と、命令だからと彼が納得できる理由を示さず従わせようとしたオビワンへの不信感へとつながっているのが、あれでは見えなくなってしまうと思います。
あとはパドメのいる時の恋する男の昂揚が、ちょっと沈み過ぎてたような・・・・別世界のように甘く美しいムードがもっと欲しいかなとか。
最初からあまりにベイダーを意識した演技が、アナキンの光と影のメリハリを無くしてる気がしました。
そのうちルークを浪川さんが明るくやってみるのも良いかも。
でもできるなら、ルークは水島裕さんでもう一度観たいです。
ベイダー卿は、大友龍三郎さんの声がイメージになのですが、、、喪黒福造さん(大平透氏)は馴れてないかも。
ところで、字幕版機械人間ベイダーの声は、ヘイデン自身ではないのでしょうか?
彼が演じたのを合成処理したかもしれないと何かで読みましたが、、、違うのかな?
少なくとも「NOOOOOOO!」の最後の方、良く聞いてみるとヘイデンの地声がかぶってるように思います。
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