ログハウス

趣味の画像と家族日記。 主に児童向けの映画、書籍、TVの感想や家族の話題を徒然に綴ってます。

ツンデレ スカーレット~映画「風と共に去りぬ」より

Posted by ふざけおに on   0 comments   0 trackback

映画というと、、、、
以前、王様とツンデレの定義を話題にした時、「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラがどうもそれっぽいと思いました。
最近、どうも男の人ってまったく~みたいな話多かったのでアレですが、
逆に洋画って、レディファーストで女の人の自由度が高い文化のせいか、男の人の方が心が広くて、女は狭隘だって話が多いかも。
特にスカーレットは「女ってのはまったく~」って話で、考えてみれば源氏の真逆を言ってる話ですよね。

物語の女主人公スカーレットは本当はレッドを愛しているのですが、文弱なジェントルマン、アシュレーに憧れているのです。自分は淑女でないのに、オーソドックスな紳士に憧れるわけですね。
スカーレットの強さを理解できる似たもの同志、ワイルドなレッドは、その彼女の強さに魅了されます。やがて破天荒だった彼も、スカーレットとの結婚後は、彼女と彼女との間に出来た子供のために誠心誠意尽くします。
なのに、スカーレットはいつまでも幻想を忘れられません。
レッドとスカーレットが本当は愛し合っているとわかってるのは、視聴者とアシュレーの聡明で慈愛深い妻メラニーだけです。メラニーが夫とスカーレットの噂に全く動揺せず、常にスカーレットを信じ深い親愛の情を抱くのは、本人以上にスカーレットの心を理解しているからなのでした。
また子供を亡くし、狂ったように嘆き悲しむレッドを支えたのも、メラニーでした。「スカーレットはあなたを愛しているわ」と。
その二人の唯一の理解者メラニーが死んだ日、アシュレーの悲嘆ぶりを見たスカーレットは、アシュレーの心は全く自分には向いてないこと、そして自分もアシュレーを愛していたわけでないことに気づきます。本当に愛しているのは、レッドだけだと、、、慌てて、レッドを捜しますが、、、
レッドはメラニーの死によってアシュレーが独身になったこのタイミングで、愛に終止符を打つことを決意します。スカーレットの心を得ようと長い間追い続け、互いに激しく傷つけ合う日々に疲れ果てた彼は、煩悶する日々を捨て、穏やかな余生を求めて旅立つのです。
そんな時になってやっと自分の心はどこにあるのか悟ったスカーレットが、「本当はあなたを愛している」と追いすがるのですが、レッドは彼女を冷たく突き放し、去ってしまいます。
置き去りにされたスカーレットは、ひとしきり泣きますが、やがて「明日がある」(明日にはレッドを取り戻して見せる)と強く立ち上がるのでした。美しい故郷、タラの大地の夕陽に照らされて。
この驚異的な強さが、新しい激動の時代を生きる女です。

時は南北戦争の時代。
農業主体の牧歌的南部の古き良き時代は、工業主体の北部の侵攻によって終焉を迎えていたわけです。
古い時代を象徴する善良で博愛精神に満ちた女性メラニーは逝き、利己的で自分の意志を通す強い女が生き残る、というこの話。
レッドとのすれ違いが切ないラブストーリーなのですが、そこで終わらず、スカーレットの強さと、彼女を心の拠り所である故郷タラ、父祖が開拓した母なる大地に圧倒されるのが、この作品が長く愛される理由かもしれないです。

戦前に作られた総天然色映画(つまりカラーだな)「風と共に去りぬ」。
映画史上の最高峰に君臨する作品で、文化人だった日本海軍は、この映画を見て、とってもこれ作る国と戦争しても勝てるわけないと思ったとかなんとか、読んだことあります。
私にとってもこれ以上の映画はないだろうなって思うほどの最高傑作です。


でも、よく考えてみると、映画のスカーレットは嫌な女ですよ。自己中心的でわがままで功利的で裏表あって、自分の美貌で男を支配しようとする、、、あまり褒められるようなところない女性なのですが、それでも、演じるビビアンリーの表情が生き生きとして美しく、魅力があるのです。
そんな自己中な彼女が、表面上の恋敵メラニーを守ろうとするのは、アシュレーのためといいつつ、実は彼女は自分で気づいていないだけで、メラニーを友として愛しているのです。
メラニーとスカーレットは、女の嫉妬を超えた信頼関係とでもいう友愛で結ばれているのです。
この辺、源氏物語の紫の上と明石の上が、嫉妬を超えてたどり着いた友愛関係をふと思い出します。
恋敵こそが、一番の自分の理解者に成りうるという、、、。

閑話休題。
ここでちょっとアニメ話題に移りますが、多分世間的には、ヒーローを巡って複数の女が争う方が面白いしわかりやすいのでしょうね。でもたまに、こういう女同士の嫉妬を超えた友情に踏み込んで描かれているアニメ作品を見たいものです。その辺まで心情を追った作品ってありますかね?
また、ハンフリーボガートのような、男の大きな愛を扱った作品は、原作少女漫画以外にありますかね?
気のせいかガンダムは「女性の大きな愛」的描写が多いような、、アニメにおいてマザコンやシスコンの印象が強くなる要因かなあと、ちょっと思ったりしました。ターンAのハリーオードの包容力は絶大でしたが、相手のキエルも相応に素晴らしい人なので、二人の落差がないですよね。
男が女に比べすごく大きいというガンダムも見たい気もしますが、、、(あ、バルディオスはそうかな。)

さて話を戻すと、映画では一見性格悪いスカーレットですが、でも彼女は両親を深く愛していて、南北戦争による没落後は、老いた父・妹・使用人やアシュレの家族を守るために、逃げ出したい気持ちに打ち克って家族を守るため奮闘していました。ある意味非常に身内に対する愛情の深い女性なのです。
また原作では、彼女の外に見える言動と違い、内面は善良に描かれていたと思います。前衛的ではありますが、非常に時代の先を読んでいて賢く生きる力を身につけた女性でした。
受動的な淑女ではなく、能動的な自由奔放な女性ですよね。

この手の英米小説、4人の男女二組カップルを軸に人間模様を描くというドラマの原型は多分「高慢と偏見」だと思いますが、どうなんでしょう。
スカーレットはエリザベスほど、賢い女とは思えないですけどね。
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