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趣味の画像と家族日記。 主に児童向けの映画、書籍、TVの感想や家族の話題を徒然に綴ってます。

岩手県立博物館特別講演会「ポーの一族の世界~漫画の魅力~」

Posted by ふざけおに on   0 comments   0 trackback


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〇萩尾先生とポーの一族~永遠の少女漫画家~
憧れの萩尾望都先生のお姿拝見しました。アランの被っているようなベージュのベレー帽が可愛いくて、なんか眉の感じや釣りあがった大きな目がエドガーに似てる気がします。
これって気のせいかな~
テレビで竹宮恵子先生のお顔見ると、彼女の書くキャラにどこか似てると思うし、美内すずえ先生を見ても山岸涼子先生を見ても里中満智子先生を見てもそれぞれの描いたキャラの面影があるんですよね~。
そして貴重なお話を肉声で伺うことが出来ました。
イメージ通りの素敵な方ですね~(*^_^*)
少女漫画界の最高峰にあって、決して偉ぶることない、控えめな人柄で、でもこの人の脳内世界は一体どうなってるんでしょうって畏敬の念に包まれます。
作画の構図、物語の世界観の解説に脱帽、繊細で美しい絵柄といい緻密な設定に裏打ちされたストーリー展開といい、我々凡人には、到底全容を知るすべもない、無限の宇宙そのものでしょう。
そんな天才漫画家萩尾さんですが、とっても個人的にシンパシィを感じたのは、「アランが好きだ」と言ってくれたこと、宝塚エドガー役の明海りおさんと隣席した時とてもドキドキされたということ、「小鳥の巣」の冒頭、アランにエドガーが靴紐を結んであげるシーンが読者の萌え所だと語ってくれたこと、その時のはにかんだ表情がまさしく少女漫画が大好きな少女そのものでした。
客席も萩尾先生のその感性を共有できる人の集まりに思えて、うれしい一体感でした。
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達増岩手県知事が、日本で一番漫画に詳しい知事だそうで、岩手出身者にはうれしいリップサービスでした。
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桜満開の盛岡。良い季節です。
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岩手県立博物館入口人佇立する兜跋毘沙門天。一木造の毘沙門天立像の中では日本最大の像で、国の重要文化財に指定されている。平安時代中期(10世紀末~11世紀初頭)の作と推定されるとか。細坪さんに見てほしかったなあ~。


〇世界の不条理から、整合性ある世界へ
私的に意外だったのは、竹宮恵子先生や三原順先生やローリング女史と比較して、萩尾先生はキャラクターにそんなに感情移入してない、どこかキャラを突き放してる感じがしてたのです。
(山岸先生もそんな感じ)
そしたら、彼女の頭の中でキャラクターはリアルに生きていて、彼女はすごく愛してるんだって今回わかりました。
また彼女が漫画を描き続ける理由として、「世界の整合性を取りたい」それを作り出す手段が「漫画」なのだと説明しておられました。
これもちょっと意外でした。
といういのも、「ポーの一族」も「百億の昼と千億の夜」も「スターレッド」も「世界の不条理」を強く感じ、すっきりした結末でなかった記憶があります。
一番先に夢中になった「11人にいる!」はすっきりしたオチだったのに、次作「東の地平、西の永遠」はやたら重い展開だったと記憶してます。
なのでてっきり「世界の不条理」を描こうとしている作家だと勘違いしてました。
そうか~。なるほど言われれば、「不条理」を描き出さなければ、整合性を導き出せないもんね。
少女の時には見えなかった世界がまだまだ作品の奥に眠ってそうで、もう一度萩尾作品を読み返したいです。
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この全集、半分は買ってて、実家の倉庫に眠ってるので読み返そうと思います。そして愛好家と一緒にその魅力を深くこゆ~く語り合いたいです。
また、萩尾さんは、文字だけの文学作品も漫画も愛読しているけれど、漫画はより「音楽」に近いという話もされてました。なるほど~、わかる気がします(^-^)/。

〇新作
そして、本当にファンとしてうれしかったのは、「ポーの一族」の続編をこれからも描き続けてくれる意欲がおありだということです。
これって、アニメ・漫画・大衆音楽、私が好きなサブカルにおいて、ファンが「続き」を期待すればするほど、大概クリエーター・アーティストは過去のヒット作の呪縛から逃れたい、ファンには新しい作品、今の自分を見てほしい、と声高に主張するものだと思っていたので、これも非常に意外でした。
萩尾先生自身、実は、「自分の中では無理だと思っていた。絵は変わってしまったし、あの頃と同じ目線で作品をもう捉えられない気がした」と。
「けれど、絵も変わっちゃったし、あの頃のようには描けないけど、もう60過ぎちゃったから、いいでしょ、ごめんねって言える年になった。描けるうちに描こうって」そう思えるようになったんだそうです。
目から鱗、というか、心洗われた瞬間でした。
(某フォークデュオも声も変わったし、作風も変わったけど、60過ぎたんだから、ごめんねって、笑って許しての精神で夢の続きを見せてほしいものですねw)


〇アランのハチミツ好き
マニアックな質問として、2017年の新作「春の夢」でアランがハチミツが好きってどういうことですか?って参加者に問われ、バンパイア(バンパネラ)は味の好みがあったり排泄するのかどうもよくわからないんだけど・・・みたいな明快な回答ではなかった記憶ですが・・・
アランファンの私にとって、「春の夢」で興味深かったのは、「非人類、人ならざる者のエドガー」にとって、アランはエドガーに人間であることを思い起こさせてくれるかけがえない存在だと描かれていたことです。
(エドガーが手を下した者に限って、人間的なのは彼の深層心理か世界のバランスか?)
ああ、そうか。言われれば、私はエドガーをまがまがしくどこか人間の道徳を超越した冷血な生き物に感じてて、アランやメリーベルという愛する対象に対するとき、エドガーに「人間性」を感じ感情移入してました。もしエドガーがアランを愛してなかったら、私には理解できない存在だったかもしれないです。
エドガーをそういう存在として、萩尾先生は描いていたからかもしれません。。
話をアランのハチミツ好きに戻すと・・・、
味覚食欲を人間のように感じないバンパネラの中にあって、アランはより強く人間の生体を残している(バンパネラのなりそこないだ)から、アランはハチミツが好きなんだと説明できる気がします。

〇キリアンの末裔
作品の中で触れられていながらも、キリアンの子孫についての後日談が描かれてないので、そろそろ出るかなって。
春の夢で、ファルカが??まさか・・・って疑念持ちましたが、違うんでしょうね。
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〇クロスオーバー
池田理代子先生も「ベルサイユのばら」、最近単発で出してくれてますが、正直、本当に絵も感性も変わって隔世の感あります。その点、萩尾先生の「春の夢」は、隔世をそこまで感じませんでしたね。
池田さん最新作エピソード9の「フェルゼンの最期」は作品の耽美さが失われたのが惜しいのですが、ジェローデル少佐がポーの一族になってたというのは、ファンにはうれしい悲鳴でした
私、ジェローデルの愛の在り様が大好きで、私の愛の理想なんですよね~。
萩尾先生の作品とクロスオーバー 、萩尾作品にも登場したり・・・しないかなと期待しちゃいます。

http://fuzakeoni.blog3.fc2.com/blog-entry-975.html ←宝塚、ポーの一族の感想です。
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